ミシェラン三ッ星 カセントへ

      2016/02/28

これまで、まったく予約が取れなかったミシェラン三ッ星のスペイン料理カセント。2ヵ月間の改装で休業しており、予約が突如開始された為、たまたまその情報を早めにキャッチし予約を入れる事ができました。

中山手のお店は元町駅から歩いて15分位。決して良いロケーションではありません。

土曜日のランチ、丁度予約時間の12時に到着。お店は小さなマンションの1階部分の店舗利用です。

内装はかなりモダンです。コンクリート打ちっぱなしの壁、オレンジ色の控えめの照明。スペースもゆったり作っていて、雰囲気的には落ち着きます。

お料理はシェフのお任せコース1種類のみ。8,600円のサービス料5%ですから約9,000円弱です。
少しづつ色んな創意工夫がなされたお料理がたくさん出てきます。では、お料理の紹介。

まず、最初にパン。こちらは北野の人気店サ・マーシュで特別に焼いてもらっているようです。もっちりした食感。

生ハムとイチジクをアーモンドの焼き菓子乗せた前菜。生ハムとフルーツはよくある組み合わせですが、ふわふわのアーモンドの焼き菓子がアクセントになっていて、Excellent!な料理でした。生ハムもすごく美味しいと感じました。

こちらはイワシのマリネとその下にパルメザンチーズのムース、トマトのソースがかかっています。イワシ、下のムースも各々とても美味しいのですが、イワシがきずしを連想してしまい、洋の素材とどうしてもギャップを感じました。

アンチョビをエゴマの葉で挟んだ一品。中にもエゴマの種やチーズが隠れています。一見塩辛さを想像しましたが、きちんと塩抜きをされてるとの事で、これもとても美味しかった。

こちらは薄めのフォアグラをカカオの焼き菓子で包んだ一品。これもそうですが、手で食べてくださいというものが結構多かったですね。ハーブの香りがして、こちらも美味しかった。

3品セットで運ばれてきました。マグロをハーブで和えてソラ豆のムースと合わせてもの、生アーモンドとニンニクのガスパッチョスープ、ニンニクと玉ねぎを使った焼き菓子っぽい品。様々な工夫されていましたが、妻も自分ももう一つ印象に残るものはなかった感じ。

蝦夷アワビを使った洋風茶碗蒸し。枝豆をつかったムースがベースに。アワビの味をしっかり感じる事が出来ました。 

このタイミングでしっかりボリュームのあるサラダ。バターで香り付けがされており、エメンタールチーズのソースをかけて頂きます。最後に残ったスープはパンを漬けて頂くとこれまた美味しい。かなり印象に残るサラダでした。

最もいまいちだったのが、この飛騨牛のステーキ。肉が硬かった。人参のペーストやレモンの皮を甘く似た物など、とても良かったのですが・・・

最後にご飯もの。ブイヤベース風おじや。もう少し塩味があっても良いかと思いますが、とても美味しかった。お腹いっぱいでしがた、3杯頂きました。

デザートは2品。チョコレートのムースと、スペイン風フレンチトーストっぽいものにアイスクリームを添えた物。相当にお腹がいっぱいだったので、もう少しあっさりしたものでも良かったかなぁ。

これだけ品数が出てくると、全部がとても美味しいという訳にはいきません。個人的にはとても美味しかった料理50%、まずまずのお料理40%。残念だったのが最後のステーキで、これが良ければ全体の印象も更に良かったと思います。

感心したのは、サービスですね。テーブル席5席を4名のスタッフがついていたので、目が行き届いていますし、皆さんそつなく愛想よく。

相当に訓練をされているのか、良い人を採用しているのか。とにかくサービスは、厳しい妻も絶賛していたように、3つ星レストランにふさわしいものでした。

そして、最後はシェフと共に我々が見えなくなるまでお見送り。

という事で期待がとても大きかったカセントの初訪問。値段が飛びぬけて高いので、コストパフォーマンスも含めてまたココに是非来るかというと、多分すごくお金持ちになったらまた来たいなぁって感じ。3つ星店である理由は分かります。

お奨め度★★

料理人の福本さん。20歳でイタリアへ渡り、その後スペインへ。東洋人への差別など色んな工夫をしながら、2007年に帰国、2008年にお店をオープンされました。生産者の顔が見えるという事をすごく大事にされている気鋭の若手料理人。是非これからも神戸て頑張っていただきたいなぁって思います。

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