六甲おろしと灘の酒
2016/02/28
神戸の名物と言えば、北側の六甲山から吹きつける六甲おろしという北風。
阪神タイガースの応援歌で有名ですよね。
♪六甲お~ろ~しに~ さぁ~っそ~お~と~
あっ、ちなみにこんなネタを書いているからと言って、野球は阪神では無く、もちろん巨人でもなく・・・。まぁ最近はどうにもならんところです。
ところで、灘は酒造りで有名ですが、これだけ灘が有名になったのは、酒造りに欠かせぬ条件が揃っていたからだそうです。
それは、
一、宮水(この地方に湧き出る酒造りに適したミネラル豊富な水)
二、山田錦(裏六甲でできる酒米)
三、丹波杜氏(丹波では冬に仕事がなくなるので、出稼ぎに来る杜氏さん)
四、六甲おろし
酒造りは、低い温度で仕込む程に香りが豊かになっていいのだそう。で、冬に吹き付ける六甲おろしは、良い酒造りに正に必要不可欠なもの。このあたりの酒蔵は、南北に細長く、六甲おろしを通す為に北側に窓が空いているのだとか。
ところが、灘の大手酒蔵は、戦後質が落ちていきます。戦後の米不足から出てきた三倍増醸(醸造アルコールを添加して水増ししたお酒)や、桶買い(他の酒蔵の酒を仕入れて、自社ブランドで販売)等、商業主義に走りました。なので、個人的に灘の酒はあまりいい印象がなかったですね。
近年地酒ブームもあり、本来の良心的な酒が随分出回るようになりました。全国に誇れる灘の酒の復権を、是非とも頑張って欲しいものです。